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「あなたが一番、戦争を身近に感じた体験は何ですか?」。5年前、20歳前後の若者に街頭インタビューをしたことがある。
一番多かった答えが、高畑勲さんのアニメ映画「火垂(ほた)るの墓」(1988年)だった。「戦争は嫌だとリアルに感じた」「涙が止まらなかった」。学校で見た原爆のビデオよりも修学旅行先の沖縄で聞いた戦争体験よりも、戦争を自分と地続きの存在だと感じたという。
主人公の清太は14歳。母を空襲で失い、4歳の妹と親戚を頼るが冷たく当たられ、家を出る。池の脇の横穴に住み、妹を養おうとするが、最後は妹を栄養失調で死なせてしまい、自身も息絶える。
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