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漫画

認知症の母介護 千葉のイラストレーター、ありのままの体験描写

歯科診療で泣き叫ぶ母が、終わった途端に笑顔になる一コマ

 Niccoのペンネームで活動するイラストレーター、野島朋子(ともこ)さん(52)=千葉県船橋市=が、若年性アルツハイマー病の母を介護した記録を漫画にした。自宅で介護する父(77)の姿を描写し、ありのままの母を受け入れがたかった自分の気持ちも織り込んだ。野島さんは「読んでくれた方が、自分だけじゃないと思ってくれたらうれしい」と話している。

     出版したのは「母が若年性アルツハイマーになりました。」。「要介護5」だった母を一昨年4月に75歳でみとるまでの記録を描いた。昨年8月までの約8年間に「認知症の人と家族の会 千葉県支部」の会報に連載した作品をまとめたもので、4月12日に発売された。計167ページには介護ならではの重い場面が目立つが、ほほ笑ましいエピソードも顔を出す。

     歯科診療中に泣き叫んでいた母が、治療が終わった途端、笑顔になるのを見て「こんな時だけは、この病気も悪くないかな」とひとりごちる瞬間。人形や本をばらばらにしてしまう行動に「お母さんの中では、きっと何か作っているんだ」と気づく場面……。

     野島さんの母は、レザークラフト教室を自宅で開いたり、社交ダンスや水泳に挑戦したりと活発で明るかった。その「尊敬できる自慢の母」は55歳のときに異変を感じ、62歳でアルツハイマー病の診断を受けた。

     野島さんは、物忘れが激しくなり、できないことが少しずつ多くなっていく「母」をなかなか受け入れられなかった。その体験も漫画にした。

     「『病気になった親に会いたくないとか、受け入れられないなんて言っちゃいけない』と、自分を責めている人がいるかもしれない。でも思ってしまったものはしょうがない」と野島さん。「この漫画で、同じように悩んでいる人に『あなただけじゃない』と伝えたい」と話している。

     漫画は全国の書店で販売され、価格は1500円(税別)。デイサービスの利用法やバリアフリー工事の注意点など、介護で直面する幅広い課題を盛り込んでおり、実用書としても活用できる。問い合わせはペンコム(078・914・0391)。【山本有紀】

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