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社説

国民民主党の結党 「強い野党」への道は遠い

 希望の党と民進党が合流して新党「国民民主党」を結成した。

     昨秋の衆院選で民進党は候補者を擁立せず、選挙後に希望の党に合流する予定だった。希望の大敗によって合流はご破算となり、民進党系の勢力は立憲民主党、希望、民進に3分裂した。半年以上を経て、混乱状態の整理を進める動きであろう。

     だが、希望と民進の所属議員を単純に合計すれば衆参100人を超える規模となるのに、約4割が参加せず、62人でのスタートとなった。新党結成の高揚感は乏しい。

     その理由は明白だ。毎日新聞が4月に実施した全国世論調査の政党支持率は立憲の13%に対し、希望と民進はともに1%だった。行き詰まった政党同士ではやはり限界がある。

     そもそも民進党が3分裂したのは、民主党政権の失敗で失った国民の支持を民進党が取り戻せなかったことに起因する。憲法改正や安全保障、原発政策をめぐる党内の路線対立で自滅した面も否めない。

     安倍政権の右傾化が指摘される中、右でも左でもない「ど真ん中」の層の受け皿として希望の党は期待されたが、結党時の小池百合子代表がリベラル勢力を排除したことで支持層を自ら狭め、失速した。

     今回の新党結成に当たり、希望と民進は立憲に参加を呼びかけたが、それは国民に支持されなかった元のさやに収まることを意味する。排除されたことで一定の支持を得た立憲が応じる理由はないだろう。

     それでも新党結成を急いだのは、来年に参院選が控えているからだ。野党が自民党に対抗するためには候補者調整が欠かせない。このままでは立憲と共産党に主導権を握られるとの危機感が性急な合流につながった。そんな内向きの思惑も国民から見透かされているのではないか。

     野党再編を試みる動きは衆院選直後からあったが、国会で連携して政権と対峙(たいじ)するところから進めるべきだと私たちは主張してきた。

     この通常国会では政権の不祥事が相次ぐ。安倍晋三首相は「ウミを出し切る」と言いながら、自ら積極的に取り組む姿勢は見せていない。

     国会の行政監視機能を回復させるためにも「強い野党」が必要だ。ただし、現在の野党勢力にはそこに至る大きな戦略が欠けている。

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