イタイイタイ病50年

認定、半数が死後 検査は体に負担

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イタイイタイ病を巡る経過
イタイイタイ病を巡る経過

 四大公害病の一つであるイタイイタイ病(イ病)の患者認定で、審査を担う富山県が調べたところ、死後認定は1981年以降、33人に上り、同時期の全認定数69人の半数近くを占めることが毎日新聞の取材で明らかになった。イ病は骨軟化症を証明する必要があり、骨を削る検査など身体的負担が重く、被害者らが死後の病理解剖に認定を託すケースが多かった。過去に汚染の影響を受けた住民の高齢化は進んでおり、被害者側は「生きているうちに認定しなければ真の救済にならない」と批判している。

 イ病は国が国内初の公害病と認めてから8日で50年を迎える。患者の認定は国が富山県に委託。認定後は医療費と一時金が給付され死後認定でも一時金が支払われる。富山県が国に先行して認定していた分も含め、これまでの認定患者は計200人(うち5人が生存)で、前段階の「要観察者」は343人に上る。

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