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日本の食が狙われる 「種子法」廃止と安倍政権の規制改革 「金もうけの道具」にも

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たっぷりと穂をつけた水稲。日本の原風景の一つだが、種子法の廃止により、中山間地での稲作継続に黄信号がともっている=徳島県神山町で
たっぷりと穂をつけた水稲。日本の原風景の一つだが、種子法の廃止により、中山間地での稲作継続に黄信号がともっている=徳島県神山町で

 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案や働き方改革関連法案など、安倍晋三政権が進める「規制改革」に、反対論が続出するのはなぜか。「もうけたい側」に都合が良い一方で、困る人がたくさん生まれるからではないか。今年4月の種子法廃止も、似た構図となっている。【石塚孝志】

 種子法の正式名称は、主要農作物種子法。国が米、麦、大豆について、地域ごとの環境に応じて優良な種を生産・普及するよう都道府県に義務付け、予算は国が持った。日本は南北に長く、耕作地も中山間地から平野まで多様だからだ。同法では、他の品種が混ざらないように種を生産するほ場(田や畑)の指定なども義務付けた。

 法律ができた時代背景を確認したい。制定されたのは、サンフランシスコ講和条約が発効し、日本が主権を回復した1952年。「戦中戦後の食糧難を経験し、二度と国民を飢えさせない、国民に食糧を供給する責任を負う、という明確な意思を当時の政治家と官僚が示したと考えます」。そう解説するのは、龍谷大教授の西川芳昭さん(農業・資源経済学)だ。

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