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九州北部豪雨

島らっきょうで再起 被災した福岡・朝倉の畑、泥と闘い収穫間近

 昨年7月の九州北部豪雨で被災した福岡県朝倉市内の畑で、農家や地域の再起を目指して植えた島らっきょうが順調に育っている。朝倉市出身で大分県臼杵市の会社代表、石橋浩二さん(49)が、荒れた土壌にも強い島らっきょうの特性に着目して始めた取り組み。13日に初の収穫祭を開く予定で、石橋さんは「息の長い支援につなげたい」と話す。【青木絵美】

     5月初旬、同市大庭の石橋さんの伯母夫婦の畑と、隣接する高齢農家の畑計約1ヘクタールには島らっきょうの細長い緑の葉が茂っていた。昨年9~10月にボランティアと植え付けた。その生育ぶりに石橋さんは胸をなで下ろす。

     豪雨で伯母夫婦らは無事だったものの、畑は川から流れ込んだ泥で覆い尽くされた。泥の厚みは深いところで二十数センチになった。直後から石橋さんは泥出しを手伝ったが、タマネギを育てるため毎年丁寧に土作りしてきた伯母はショックのあまり畑に出なくなった。

     「何とか元気づけたい」と思い付いたのが島らっきょうだった。昨春まで臼杵市で地域おこし協力隊を務めた時に知った作物で、収穫まで4~6カ月と短期で通年栽培でき、次々と株が分かれる「分けつ」で収穫量も期待できた。「朝倉が本格復興するまでの間も農家の収入が望める」と期待が膨らんだ。

     交流のあった臼杵の農家に相談すると「被災地支援になれば」と種を分けてくれた。植え付け作業を機に、ボランティアのにぎわいが生まれ、伯母も苗作りで農作業に戻って来た。冬には畑一面が4日間も雪に覆われるなど厳しい寒波に見舞われたが、3月に入って気温が上がると、新芽が順調に増え出した。

     収穫祭では、収穫体験や販売会、天ぷらや塩漬け、野菜ディップなどの試食会も予定。沖縄産よりも辛みや臭みが少なく、チヂミや豚肉巻きなど多様なメニューに合うという。

     飲食店向けの販売も計画し、既に取引が決まった店からは復興支援メニューの提案もあった。取り組みを知った別の被災農家2軒からも栽培の問い合わせを受けた。石橋さんは「泥との闘いは長いが『早く食べたい』という声やレシピのアイデアが届き、ワクワクすることが増えた。地域の人の希望になるよう支援の輪をつなげたい」と前を向いた。

     問い合わせは石橋さんへメール(koji.ishibashi@gmail.com)で。

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