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平昌(ピョンチャン)冬季五輪のフィギュアスケート男子シングルで66年ぶりの連覇を果たした羽生結弦選手(23)。仙台市で4月にあったパレードには約10万8000人のファンが集まった。なぜ彼に熱中するのだろう。
「何とか間に合った!」
奈良県に住む看護師の女性(50)が声を弾ませた。4月中旬、東京都調布市であった羽生選手による凱旋(がいせん)のアイスショー。女性は開始5分前、会場に滑り込んできた。羽生ファンである友人の家に泊まり、別の知人からチケットを譲り受けた3日間の全公演の最終日。子どもと夫が待つ自宅に早く戻れるようにと、荷物を置きにJR東京駅に寄ったため、ギリギリになった。
3日間で計2万7000人が詰め掛けたファンの、実に9割が女性だった。女性用トイレには長蛇の列ができた。グッズコーナーは売り切れで閉鎖中。前日に2時間並んだ女性はクリアファイル1枚しか買えなかった。彼女のアリーナ席からはトークショーを行う後ろ姿しか見えない。それでも、時折振り向く彼にときめきが収まらない。
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