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この50年の世界

2018年の幕が開いた。半世紀前の1968年は激動の年だった。「歴史の転換点だった」と言える事件や政変、紛争などが立て続けに起きた。今年の国際面では1年を通じて68年に着目し、「今」に及ぼす影響を探る。

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この50年の世界

1968~2018 第4部・パリ五月革命/中 フェミニズム運動進展 セクハラ告発へ続く闘い

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フェミニストとして女性の権利拡大運動を続けてきたクリスティーヌ・デルフィさん
フェミニストとして女性の権利拡大運動を続けてきたクリスティーヌ・デルフィさん

 「『無名戦士』よりも無名なのは、その妻だ!」

 1968年の「五月革命」から2年後の70年8月、クリスティーヌ・デルフィさん(76)は設立間もないフェミニスト団体「女性解放運動」(MLF)の仲間たちとパリの凱旋(がいせん)門に向かってデモ行進した。目指したのは凱旋門の地下にある身元不明の戦死者の「無名戦士の墓」。皮肉を利かせた横断幕を掲げるデルフィさんらフェミニストのパフォーマンスは、メディアで大きく取り上げられた。

 女性の解放と権利拡大を目指すフェミニズム運動は、フランスでは第二次大戦後に広がり始め、65年には夫の許可無く銀行口座の開設や就労が可能となった。そして、68年の五月革命が大きな進展の契機となったと評価される。「フェミニスト以外の女性も自分たちの思いや願望を自由に語り合い、社会に訴えかけることができる貴重な機会だった」。デルフィさんは「革命」をそう振り返る。

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