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積善館/中 先代たちが守った源泉 /東京

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 ◆積善館 群馬県吾妻郡中之条町四万甲4236

湯治気分に浸って

 扉を開けると、正面の大きなアーチ型窓から朝の柔らかな日差しが差し込み、茶色やベージュのタイルの床にキラキラ反射している。四角い浴槽に体を沈めると、ぬるめの湯が心地いい。心も体もじわじわとほぐれていく。

 「四万(よんまん)の病を癒やす霊泉」。それが古くから伝わる四万温泉の名の由来だという。「草津温泉の仕上げ湯」としても知られ、「よい湯で塩気があって透き通るようで極きれい」と三遊亭円朝の落語でも絶賛された。その無色透明の湯の泉質は肌に優しいとされるナトリウム・カルシウム塩化物硫酸塩だ。1954年、国民保養温泉地第1号に指定された。

 300年以上その源泉を受け継いできたのが積善館だ。館内には五つの風呂があり、中でも「元禄の湯」は1930(昭和5)年、洋風ホール風の大正ロマンを感じる造りだ。浴場脇には風呂のルーツとされる「蒸し湯」の個室もあり、洞窟のような空間で、かつて湯治に来た先人たちの気分に浸れる。

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