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(集英社 インターナショナル新書・799円)
チベットにある未踏の峡谷の単独探検や、北極圏での80日間にわたる極夜行など、著者は数々の独創的な挑戦を行い、ノンフィクション作品を書いてきた。冒険を「自らの経験をベースに、現在の時代状況と照らしあわせて論じることのできる日本で唯一の人間」と自負する。本書は本多勝一の冒険論を手がかりに、独自の切り口で冒険の本質に迫った。
キーワードは「脱システム」。現代において冒険が難しくなったのは「画一的なシステムが地球上の空間領域をフラットにおおいつくしてしまったから」。人跡未踏の荒野を旅するとしても、今ではGPS(全地球測位システム)や衛星電話といった通信技術の発達で容易に外部とつながり、不都合があればその自然環境から離脱できてしまう。
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