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核被害の悲惨さを訴え続ける被爆者の声に耳を傾け、平和と核廃絶を求める思いを伝えます。

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2018春/1 森口貢さん(81)(その2止) 「想像」平和への一歩 希望捨てず継承

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本を手に取り話しをする森口貢さん=長崎市で2018年5月10日、矢頭智剛撮影
本を手に取り話しをする森口貢さん=長崎市で2018年5月10日、矢頭智剛撮影

 <非核を現実に documentary report 231>

 

 長崎市の爆心地から南約1キロにある「長崎の証言の会」事務所(長崎市目覚町)。本棚には1969年の創刊号から、昨年までの74冊の証言誌が並ぶ。その中の一冊を手に事務局長を務める森口貢さん(81)は口を開いた。「本当に、山のように、いろいろなことがあった」。被爆者たちの声に耳を傾けてきた日々を振り返った。

 「中でも印象深い」と挙げたのが2013年に聞き取った被爆当時12歳の女性の証言だ。女性は当時、1~8歳の妹や弟の3人を連れて約30キロ離れた郊外まで逃げた。母は被爆死。1歳の妹は近所に養女としてもらわれていき、新しい家できれいな着物を着て「喜んでいた」という。幼い笑顔が逆に、一発の原爆が引き裂いたものの大きさを表していた。

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