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山王祭

「担ぐ喜び」受け継ぐ 事故で中断…17年後の再開から30年 失敗が教訓、技の洗練重ね 宮津 /京都

神輿の出発は近い。担ぎ手たちは頭を下げて手をたたき、神を出迎えた=京都府宮津市宮町の山王宮日吉神社で、安部拓輝撮影

 宮津市宮町の山王宮日吉神社で15日に山王祭が営まれた。今年は神輿(みこし)が復活して30年を迎えた。巡行中の事故をきっかけに中断し、再開されたのは17年後の1989年。担ぎ手たちは神輿組を結成し、江戸期から続く400年の伝統を支えている。「担ぐ喜びを受け継ぎたい」。そんな思いが原動力だ。【安部拓輝】

     午前11時前、出発の時が来た。心臓の高鳴りを表すように太鼓の音が早くなる。「さあ始まるぞ」。神輿に神がうつされる間、担ぎ手たちは頭を下げ、「オー……」と声を上げながら手をたたいた。

    「ヨオッサァ」の掛け声で歩みを進める担ぎ手たち=京都府宮津市宮町の山王宮日吉神社で、安部拓輝撮影

     「ヨオッサァー」の掛け声で石段を踏みしめながら降りていく。同市川向の掛川剛さん(60)は神輿組ができた30年前に加わった。神をうつす瞬間に居合わせて「初めて背中がぞくっとした。神さんを担ぐのだと実感して力がみなぎった」と振り返る。

     事故が起きたのは1972年。その後、神輿は神社の蔵で眠り続けた。祭りを担う漁師町を周辺の地区で支えようと89年に神輿組が設立された。「もう一度担ぎたい」。氏子らはその一心で知恵を絞った。背丈に応じて担ぐポジションを定め、新人には担ぎの姿勢を教え込む。神輿は時に走る。休みの隊は伴走して担ぎ手の転倒に備える。失敗を教訓に、担ぐ技は年を追うごとに洗練されていった。

     9時間を超える道のりを終え、神輿は再びに神社に戻った。神を送り届けると担ぎ手たちは抱き合った。神輿組の大西了会長は「みんなの頑張りの積み重ねが30年の歴史を作った。これからも担ぐ喜びをかみしめながら、この神輿を受け継いでいきたい」と話した。

    〔丹波・丹後版〕

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