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がん細胞壊すウイルス療法 免疫治療併用で攻撃力強化

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二つの治療法を組み合わせたがん治療
二つの治療法を組み合わせたがん治療

 がん細胞がウイルスに弱いという性質を利用し、がん細胞を死滅させるウイルス療法と呼ばれる治療の研究が進められている。このウイルス療法と既存の抗がん剤を組み合わせた新たな方法での治験が国内で始まった。どのような治療法、仕組みなのだろうか。【庄司哲也】

食道がんなどで治験中/抗原提示の仕組み利用/課題残る体深部の治療

 がん細胞をウイルスに感染させてがん細胞を破壊、死滅させる薬に「腫瘍溶解ウイルス製剤」がある。この薬でがん細胞を破壊する過程で、がん細胞を排除する仕組みを持つ「免疫細胞」に“攻撃目標”が示される仕組みがあることがわかってきた。そう解説するのは、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)の消化管内科医長、小島隆嗣さんだ。同病院は今年3月から、腫瘍溶解ウイルス製剤を使うウイルス療法と免疫治療を組み合わせた治験を始めている。

 治験で使っているのは、腫瘍溶解ウイルス製剤のテロメライシン(OBP-301)だ。風邪ウイルスの一種、5型アデノウイルスを遺伝子操作し開発された。改変されたウイルスは、がん細胞に感染すると細胞内で猛烈に増殖し、内側からがん細胞を破壊する。一方で、正常細胞ではほとんど増殖しない。

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