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社説

女性候補を増やす法律 政党が意識を変えてこそ

 男性が大半を占める議会の姿を変えようという、立法府自らの全会一致による意思表示だ。政党による具体的な行動が問われよう。

     国会や地方議会で女性議員を増やすことを後押しする「政治分野における男女共同参画推進法」が成立した。選挙の際に男女の候補者数ができる限り半々になるよう、政党に自主的な努力を求めている。

     日本の女性議員の割合の低さは、国際的にも際だつ。列国議会同盟によると、各国議会の女性議員の割合で、2017年時点で日本は193カ国中158位にとどまる。

     昨年の衆院選当選者で女性が占める割合は10・1%どまりだった。地方議会でも都道府県議に占める割合は1割程度に過ぎない。

     議会のいびつな構成は女性の社会進出を促し、子育て支援などの政策をまとめていくうえで大きなマイナス要因だ。財務省幹部のセクハラ問題への政権の鈍い反応も、こうした状況が影響しているのではないか。

     もはや、日本政治が抱える大きな弱点である。それだけに、今回の立法の意味は大きい。

     もともと昨年の通常国会で成立が確実視されていた。それが先送りされ、衆院解散でいったん廃案になった。「実際に女性候補を増やすのは難しい」との声も政党幹部からは聞かれる。本当に意識を変えたうえでの立法なのか、こころもとない。

     かけ声倒れに終わらせないためにも、政党の責任は大きい。場当たりではなく、日常的に女性候補を発掘し、育てる活動が欠かせない。

     女性が議会に参入しやすい環境をもっと整備すべきだ。内閣府のアンケートによると、女性の地方議員のうち、8割以上が出産などの休業制度が不十分だと答えている。

     女性議員の増加策をめぐっては、議員または候補者数について女性の割合を法律で義務づけるクオータ制を採用している国も少なくない。

     今回、クオータ制は盛り込まれなかった。ただし、政党に自主的に目標などを設けるよう求めている。比例代表名簿で女性を重視するような努力は十分可能だろう。

     女性議員の増加は政治だけでなく、社会のあり方を変えることにつながる。各党は来年の参院選、統一選で、まずは本気度を示すべきだ。

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