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「18歳成人」に思う

大人と子どもの線引きを「18歳」とする民法改正案が国会で議論されている。各界の識者らの声を紹介する。

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「18歳成人」に思う

消費者被害の対策不十分 日弁連消費者問題対策委員長・瀬戸和宏さん(62)

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 成人年齢の引き下げはメリットがほとんどなくデメリットがはるかに大きい。環境は整っておらず、引き下げは先送りすべきです。

 最大のデメリットは、親の同意のない法律行為を取り消すことができる「未成年者取り消し権」が18歳から適用されなくなること。消費者被害が拡大する蓋然(がいぜん)性が極めて高い。政府は対応策の一つとして消費者契約法の改正を挙げています。恋愛感情につけ込む「デート商法」などによる不当な契約を取り消すことができる規定を盛り込む内容ですが、全く不十分です。

 例えば、デート商法では、契約しないと「別れる」などと加害者が告げることが要件になっていますが、現実的ではありません。多くの被害例は、契約しなければ嫌われてしまうのではないか、あるいは好意を持ってくれるのではないかという思いにつけ込む手口であり、関係の破綻を告げることは通常あり得ません。また、就活商法などは学生の不安につけ込むものですが、不安が「過大」と評価されなければ、取り消しが認められません。

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