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私だけの東京・2020に語り継ぐ

著名人へのインタビューを通じて、東京の魅力を再発見します。

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作家・童門冬二さん 流れ星眺めた「本当の夜」

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 子どものころから、空や星の本が大好きでねえ。

 幼少時代、つまり90年近くも前のことです。東京・目黒の近くの、家の前の道で、飽きずにいつまでも夜空ばかりを眺めていたものです。

 家の前は原っぱで、道も車なんか通らない。家もまだまだ少なくて。当時は1時間に、五つも六つも流れ星が空を走り抜けるのが見える。冬はオリオン座の三つ星の、すぐ下にオリオン大星雲がぼんやり見えて。そんな夜が、東京にもあったんですよ。本当の夜がね。

 戦争中には、その空へのあこがれから海軍の予科練を志願しましてね。特攻機の、機上偵察員として訓練を受けた。あと1カ月ほど終戦が遅かったら、僕は生きてはいなかった。

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