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大川小訴訟判決が伝えるもの 「事前防災」発信の原点に=百武信幸(石巻通信部)

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現地を視察する(手前左から)仙台高裁の潮見直之裁判官と小川浩裁判長。遺族の説明を受け、旧大川小から高台の位置を確認した=石巻市で昨年10月4日、百武信幸撮影
現地を視察する(手前左から)仙台高裁の潮見直之裁判官と小川浩裁判長。遺族の説明を受け、旧大川小から高台の位置を確認した=石巻市で昨年10月4日、百武信幸撮影

 東日本大震災の津波で児童74人と教職員10人が犠牲となった宮城県石巻市立大川小を巡り、児童23人の遺族が起こした訴訟は、仙台高裁が4月26日、当時の校長らと市教委の事前防災の不備を認め、市と県に14億円余の賠償を命じた。市と県は「校長らに専門家並みの知識を求めるのは無理があり、学校現場にあまりに過大な義務を課す」と上告した。結論は最高裁に持ち越されるが、高裁判決は、全国の教育現場に事前防災の重要性を初めて法的義務として突きつけた画期的なものだ。

 私は震災直後、東京から被災地へ入り、同小で子どもを捜す保護者と偶然出会って以降取材を続けている。仙台地裁で審理が始まった2014年の春から仙台支局、その後石巻通信部の記者として、1審と控訴審の弁論はすべて傍聴した。1審では地震発生後の津波の予見性が争われたが、控訴審は冒頭から趣を異にした。小川浩裁判長が「事前の防災に絞って審理したい」との方針を示したのだ。

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