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京の舞台・万華鏡

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復曲能「実方」 水鏡の美男、印象的に 来月10日、京都観世会館 /京都

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 京都観世会による「復曲試演の会」が6月10日、京都観世会館で開かれる。上演の絶えた廃絶曲を研究者とともに研究・検討し、本文に節を付け、舞の型を付けて実際に上演する試みで、京都観世会のような公的機関を挙げての取り組みは極めて珍しく、意義深い。5回目の今回は、平安時代中期の歌人で、舞の名手とたたえられたが、陸奥守に左遷された後、現地で没したと伝わる藤原実方(さねかた)の物語「実方」に取り組む。4月に報道関係者や研究者を対象に開かれたプレ公演を取材し、詩情豊かな舞台に感じ入った。

 陸奥行脚の西行法師(ワキ・宝生欣哉)が由ありげな塚を見つけ、所の者(アイ・茂山忠三郎)から実方の墓所だと聞く。その場に現れた老人(前シテ・片山九郎右衛門)が和歌について語り、「都へ帰って舞を舞うので、追いついてご覧ぜよ」と告げて去る。塚の草刈りに訪れた男(アイ・茂山七五三)が、西行に問われるままに実方の子細を物語る。やがて西行の夢中に実方の霊(後シテ)が現れ、水鏡に映る自身の姿に見とれて舞うが、…

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