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幻の科学技術立国

「科学技術創造立国」を目指してきた日本は、中国など新興国が急速に台頭してくる中で存在感を失いつつあります。現場を歩きながら衰退の原因を探り、再生の道を考えます。

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幻の科学技術立国

第1部 「改革」の果てに/番外編 識者インタビュー 山極・京都大学長/上山・元政策研究大学院大副学長

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山極寿一氏=阿部周一撮影
山極寿一氏=阿部周一撮影

 <科学の森>

 第1部では、日本の研究現場の疲弊と、国が進める「改革」が落とした影を報告した。研究力衰退の要因は何か。回復への道筋は。大学の基盤的経費を増やすよう求める山極寿一・京都大学長と、民間資金に活路を見いだすべきだと主張する上山隆大・元政策研究大学院大副学長に聞いた。【聞き手・阿部周一】

効率化優先、現場は疲弊 山極寿一・京都大学長

 --日本の研究力の現状をどうみますか。

 中国などが力をつける中、相対的に衰えているのは明らかだ。原因は研究者数と研究時間の減少に尽きる。研究予算総額を増やすか、競争的資金に偏っている資金配分のバランスを見直すしか解決策はない。財政危機の中、国は「今の予算枠内で使い方を効率化しろ」とばかり言うが、現場を理解しているとは言い難い。

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