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無人機

「鳥の目」で把握 損保業界でドローン利用広がる

「ドローンの活用の幅を広げていきたい」と話す損保ジャパン日本興亜の高橋良仁さん=東京都新宿区で、竹下理子撮影

 損害保険業界で、小型無人機ドローンの利用が広がっている。事故や災害時、立ち入りができない場所も「鳥の目」で状況を把握し、迅速な保険金支払いにつなげるのが狙いだ。自治体との連携や、AI(人工知能)と組み合わせた新たな手法の研究も始まった。

 損保ジャパン日本興亜の保険金サービス企画部の高橋良仁技術部長(58)は5月中旬、防災協定を結ぶ新潟県の要請でドローンを飛ばした。登山中に行方不明になった親子を捜索するためだ。その前日は、県内の消防職員にドローンの活用法を伝授した。

 ドローンはヘリや航空機のように費用がかからず、小回りもきくため、3年ほど前から損保各社で導入が始まった。損保ジャパン日本興亜は2015年に自動車事故の状況把握のため導入し、その後は大規模災害の状況把握に用途が拡大した。

 さらに近年広がっているのが防災面での活躍だ。ドローンを持つ企業や団体でも高橋さんほどの操縦経験を持つ職員は少なく、防災協定を結ぶ自治体からの要請が多い。16年4月の熊本地震では、県からの要請を受け、行方不明となった学生の捜索に貢献した。

 同年12月の糸魚川大火や17年7月の九州北部豪雨では、被災家屋の確認に活用して保険金を迅速に支払う一方で、一部の映像は自治体に提供して被害状況の把握に役立てた。最近は東京消防庁と協業し、大規模地震時に高層ビルの建ち並ぶエリアでドローンを飛ばして避難を誘導する訓練などにも参加している。

 ドローン画像をさらに有効活用する試みもある。東京海上日動火災保険は米国のベンチャー企業と協力し、ドローンとAIを組み合わせたシステム構築を目指している。ドローンで撮影した画像をAIが解析し、損害分析から修理費の算出まで行う仕組みで、現在、契約先の工場や倉庫の屋根のデータを収集している。工場などが災害や事故で甚大な被害を受けた場合、従来は調査に数カ月かかっていたが、最速1~2日で可能になるという。東京海上は「早ければ今年度にも全世界で展開したい」としている。【竹下理子】

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