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論点

歴史教育のあり方

小田中直樹・東北大教授

 学習指導要領の改定に伴い、2022年度から高校の授業が見直される。中でも、新しく必修科目となる「歴史総合」への教育関係者の関心が高い。国際化が進む中で、時として政治問題化しかねない日本人の「歴史観」はどう培われるべきか。そもそも、歴史はどう学べばいいのだろうか。【聞き手・森忠彦】

関心持たせる仕掛けこそ 小田中直樹・東北大教授

 ある教科書会社の依頼で「歴史総合」の欧州部分を担当することになり、まさに今、「どうまとめようか」と悩んでいる。「世界史の中に日本史を位置づける」というのが基本だが、(現在の日本史Aや世界史Aなどに相当する)わずか2単位という枠の中で、日本を含む世界の近現代史をどこまで、どのように書けばいいのか。正直言って「すべてを記載するのはムリだし、すべてを教えるのもムリだろう」と言わざるをえない。

 「歴史総合」が生まれた背景には三つの動きがある。まず1990年代に入って日本経済が低迷した。それまでは先進国に追いつけばよかったが、もはや手本になる国がなくなったため、自分から主体的に物事に取り組める人材の育成が経済界などから要望された。次に、高校における世界史必修に対し、主に右派の政治家から「日本史を必修に」との声が出た。さらに、歴史学界でも世界史と日本史を分けることへの根本的な疑問があり、包…

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