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いすみ鉄道

鳥塚社長退任へ 地域の誇れる財産 今後は全国のローカル線支援 /千葉

いすみ鉄道大多喜駅のホームに立ち、「今後もいすみ鉄道を見守っていきたい」と話す鳥塚亮さん=千葉県大多喜町で2018年5月19日、金沢衛撮影

 第三セクター「いすみ鉄道」(本社・大多喜町)で公募社長を9年間務めてきた鳥塚亮さん(57)が6月12日、退任する。29日にあった取締役会で承認された。地域と連携した独創的な企画や発信力で全国に注目されるローカル線に押し上げた経験を生かし、今後は存続の危機にある全国のローカル線支援に乗り出すつもりだ。【金沢衛】

     いすみ鉄道(大原-上総中野、26・8キロ)は1988年、JR木原線を引き継いだ。だが毎年1億円以上の赤字を出し、2005年から存廃も検討されるようになっていた。現状を打破するため09年、2代目の公募社長に外資系航空会社を辞めて就任したのが、鳥塚さんだった。鳥塚さんは地域の足としての役割が先細りしていく状況を踏まえ、「観光列車化」を目指した。沿線の牧歌的な雰囲気に合わせた「ムーミン列車」を仕立て、地元の農海産物を取り入れた「レストラン列車」や、旧国鉄の気動車を走らせて「昭和の鉄道」を演出するなど、アイデアを次々と出して集客に取り組んだ。また、運転士免許の取得費用を自己負担してもらう異例の採用制度を導入して、運転士不足にも備えた。

     こうした取り組みに注目が集まり、鉄道維持に意欲的な人材が社内に育ち、沿線も盛り上がりを見せた。実績が評価され、自治体や社内から慰留もされたが、「会社が安定し、鉄道を廃止させないという公募社長に求められた役割は終わった」と鳥塚さん。経営はなお厳しいが、「いすみ鉄道に対するイメージが変わった。住民や社員が誇れる鉄道になったと思う」と実感する。

     昨年、全国のローカル線を地域活性化に活用するためのNPOを東京都内に設立。小規模な鉄道にとって不得意な企画や営業、広報などをサポートしていきたいという。鳥塚さんは「都会の人は田舎にあこがれ、地方の人は古里の景色を守りたい。都会と地方の思いをつなぎ、具体化できるのがローカル線。鉄道が地方に恩恵を与えるシステムを作りたい」と意欲を見せている。

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