イタイイタイ病が国内初の公害病に認定されて今月で50年。20年前の富山支局員時代からこの問題を追い、今年3月以後、被害を受けた富山県の神通川流域で現状を取材した。被害住民は原因企業との訴訟を経て環境改善に取り組み、神通川のカドミウム濃度は自然界レベルとなった。汚染田の土壌復元も完了。イ病の前駆症状である腎臓障害を患う人の救済が残された課題だったが、企業が一時金を払う制度が設けられ、住民側は「全面解決」に合意した。
全ては多くの困難を克服してきた住民運動の成果だ。住民の苦難の軌跡は教訓として語り継がなくてはならないが、半世紀を経て、運動の先頭に立ってきた中の存命者は1人だけになった。当事者に依存しない、新たな継承方法が求められている。
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