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三田の野焼き問題

市の法解釈「妥当でない」 「例外」巡り、オンブズ調査結果 /兵庫

調査結果の通知書を兵庫県三田市の森哲男市長に手渡す三田市オンブズパーソンの曽和俊文・関学大大学院教授(中央)と西野百合子弁護士(左)=同市役所で、粟飯原浩撮影

 農家の野焼きを巡って三田市と三田署の見解が対立している問題に絡み、市オンブズパーソンは30日、市の法解釈が「妥当ではない」との調査結果をまとめた。そのうえで、市に解決策を具体的に検討するよう求めた。【粟飯原浩】

    解決へ、市に具体策求める

     野焼きは廃棄物処理法で原則禁止とされているが、政令で「営農のためやむを得ない焼却」は例外とし、通知で「稲わらなどの焼却が考えられる」と例示している。例外に当たるかを判断するのは市町村の事務だ。一方で、市は昨年、農家が稲わらなどを焼くことに「やむを得ない理由は必要ない」との解釈を打ち出した。

     農家の野焼きを幅広く容認する姿勢を取ったことから、「農家の野焼きでもやむを得ないのかどうかは個別に判断する必要があるはずだ」と署が反発。野焼きの煙に困った市民が今年1月、市に対し、同法の「誤った解釈運用の撤回」と「農家への適正な指導」を是正勧告するようオンブズパーソンに申し立てていた。

     オンブズパーソンは曽和俊文・関西学院大学大学院教授、西野百合子弁護士の2人。署、市の担当部署、地元JAなどから聴取し、市の法解釈や対応の妥当性を調査すると共に具体策を例示して通知した。

     それによると、市の法解釈について「部分的に捉えれば必ずしも間違っているとは言えないが、法の表層だけを取り出した一面的な見解だ」と指摘した。

     そのうえで、農業者の利益保護の視点から(農家の)野焼きが「適法」である側面だけをことさらに強調している▽例外的に許されている野焼きの個別具体的検討の必要性すら否定しかねない--などとして「法の全体構造、市民の生活環境を保護するという地方公共団体の基本的任務からみて、一面的で妥当ではなかった」と結論付けた。

     署の対応は「法的枠組みと合致する」とし、市が警察との見解の違いを記したチラシを農家に配った点を「農業者や市民に混乱をもたらした」と批判した。

     一方、通知書は、求められているのは「適法か否か」ではなく、市が「解決策を具体的に検討すること」と言及。田畑が残りながら急速に宅地開発が進んだ地域では「農業者の営業利益と住民の生活環境利益が衝突し、避けて通れない問題」と市に工夫を求めた。

     具体策の例として、野焼きの回数や量を減少させる方策▽焼却の時期や量の事前周知▽市主導で農業廃棄物の処理システムをつくる▽野焼きの届け出制の創設--などを提言した。

     通知書提出後、曽和教授は「市の解釈は法の一面しか見ていない。私たちの通知書をきっかけに市が野焼き問題に取り組み、解決に向かってほしい」と期待を表明した。

     森哲男市長は取材に対し、「法解釈の基本姿勢は変えない。しかし、焼却方法のガイドラインをつくるなど、生活環境と農業の両立を図っていきたい」と話した。

    〔阪神版〕

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