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論点

セクハラと日本社会

大阪大大学院教授の牟田和恵氏

 セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)被害のなくならない日本社会の実相を浮き彫りにした前財務事務次官らのセクハラ発言問題。告発した女性被害者がインターネット上などで中傷を受ける「2次被害」も出ている。欧米諸国で抗議運動が広がりを見せる中、「セクハラなき世界」を日本で実現するにはどうしたらいいか。

声上げた被害者に支援必要 牟田和恵・大阪大大学院教授

 男性上司から性的中傷を受け、退職に追い込まれた女性が1989年に日本で初めてセクハラの違法性を問う裁判を起こし、92年に勝訴した「福岡セクハラ訴訟」から30年近くがたつ。刑法に「セクハラ罪」をおくフランスや、連邦政府の独立機関が雇用上の性差別について強い調査権を持ち、直接企業を訴えることができる米国などには及ばないが、日本でも、企業にセクハラ防止の配慮を求めた改正男女雇用機会均等法の成立(97年)以降、それなりに対策は進んできた。

 そんな中で起きた前財務事務次官や麻生太郎財務相の一連の対応、発言にはあきれるばかりだ。なぜ、政権中枢の人たちがセクハラ問題への無知をさらけ出す発言を堂々と繰り返したのか。前次官は自身のセクハラ発言を「言葉遊び」と表現したが、「触ったわけでもないのに、何が問題なのか」と考えていたのではないか。同様に感じる人は、特に中高年以上の男性に少なからずいるだろう。こうした“鈍感ぶり”の背景には、男性が女性と…

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