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就活

「逆会社訪問」で中小、熱意PR 人事担当「海外でも出向く」 「売り手市場」採用選考解禁

フォノグラムの人事担当者が訪問した学生の自宅で開いた即席の会社説明会=広島県内で、フォノグラム提供

 来春卒業予定の大学生らの就職活動で、経団連加盟企業の採用選考活動が1日、解禁された。人手不足で学生優位の「売り手市場」が続くが、給与や福利厚生など待遇改善で優秀な学生を呼び込む大企業に対して、人材獲得で苦戦を強いられているのが中小企業。知名度や資金力では大企業にかなわないため、まずは学生に目を向けてもらおうと、会社の採用担当者が学生宅を訪れる「逆会社訪問」などを実施し、アイデア勝負で学生確保を目指す会社もある。【岡奈津希】

     ■求人倍率9.91倍

     リクルートワークス研究所によると、来春卒業予定の大学生・院生への調査(今年3月)に基づく推計で、大企業(従業員5000人以上)の求人倍率(学生1人に対する求人数)は、0・37倍と売り手市場といえど狭き門だ。一方、中小企業(同300人未満)の求人倍率は、9・91倍で、2010年卒以降では最高の水準。大企業に比べて、中小企業は学生確保に苦労している。

     こうした中、「好奇心の強い学生の目に留まれば」と「逆会社訪問」を今年初めて導入したのが、ウェブ制作会社、フォノグラム(広島市、従業員26人)。学生が企業を訪問するのではなく、人事担当者が学生の自宅を訪れる。若手社員の発案といい、ツイッターなどで話題になった。人事担当者は「海外在住者であってもブラジルまでの距離なら出向く」との姿勢だ。

     ■説明会7種類

     教育支援サービスを手掛けるアフレル(福井市、従業員39人)は今年、多様な学生の要望に応えようと説明会を7種類用意した。社長に会える「直接社長と話す会」や、学生が分野や方式を問わずに発表する「1点突破なんでもプレゼン会」などを企画した。こうした取り組みの効果で、今年の説明会にはこれまで、昨年の3倍近い計約80人が参加しており、担当者は「まずは、就職活動で忙しい学生に目を向けてほしい」と説明する。

     ■初任給40万円

     マッサージチェア製造のファミリーイナダ(大阪市、従業員450人)は昨年、入社10年で役員に登用する経営幹部候補を「特別枠」として初めて公募した。「果敢に挑戦する若者を支える環境を整えたい」と担当者。入社時から社長直轄で働くことになり、初任給は月30万~40万円と一般枠(大卒)の23万円と比べ破格だ。

     企業の採用活動に詳しい採用コンサルタントの谷出正直さんは「学生が友人に教えたくなるような内容で話題作りをする企業は増えている。ただ、奇をてらっただけでは結果的に学生とのミスマッチが生じるため、やり方をきちんと考えなければ」と指摘している。


     ■KeyWord

    経団連の指針

     経団連は、加盟する大手企業など約1400社を対象にした指針で、会社説明会など採用活動の解禁を3月1日、面接など選考の解禁を6月1日、正式な内定解禁を10月1日と定めている。順守を求める「紳士協定」で、罰則規定はない。

     2000年代には、大学3年生の秋から会社説明会を始めるなど就職活動が長期化。学生が学業に専念できない懸念が広がったため、短期化する目的で日程を繰り下げ、17年卒から現在の日程となった。

     リクルートキャリアの調べでは、選考解禁前の5月1日時点で大学生の就職内定率は42.7%。経団連非加盟の外資系や中小企業が早くから内定を出すためで、指針の形骸化を指摘する声もある。

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