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就活解禁

今年も「売り手市場」 知恵絞り優秀人材獲得へ

面接に臨み、控室で担当者の話を聞く学生たち=東京都墨田区で2018年6月1日、丸山博撮影

 2019年春卒業予定の大学生らの採用選考が、1日に解禁された。有効求人倍率はバブル期を超え、今年も学生側が優位な「売り手市場」だ。各社は採用方法の工夫で学生獲得を狙う。

     損害保険ジャパン日本興亜は、「大学・短大卒業後3年以内」だった応募資格を今年から「29歳以下」に拡大し、珍しい実績をアピールする「一芸採用」を新設した。1日の面接には「学生時代に起業した」「陸上で世界大会に出た」など多様な応募者が集まった。参加した立教大文学部4年の男子学生(22)は「採用年齢にも幅があって、働きやすそうな印象」と語った。

     人材紹介サービスのアプリ(東京都新宿区)とTABIPPO(同渋谷区)は5月24日、10カ国以上を旅した学生を対象とする「旅人採用」の合同企業説明会を開催し、全国から40人の学生を集めた。今春、大学を卒業した京都府の田口隼嗣さん(24)は、1年かけ53カ国を旅した。「旅行では臨機応変な判断が必要。その経験値を評価してくれる企業との出会いがありそうだ」と期待する。

     売り手市場の中、学生が自己PRなどを専用サイトに登録し、企業のオファーを待つ「逆求人型採用」も広がりつつある。人材紹介会社グローアップ(新宿区)が運営するサービス「キミスカ」には、学生7万人と企業300社が登録。利用するミニストップの広報は「流通業界を志望していない学生にも接触でき採用の間口が広がった」と喜ぶ。

     若手社員らが知人を人事に紹介する「リファラル(紹介)採用」もある。18年卒から子会社で同制度を導入したモスフードサービスの担当者は「社風を知る社員からの紹介なので人材のマッチング率が高い」と効果を語る。

     リクルートキャリア就職みらい研究所の増本全主任研究員は「採用が短期決戦型となり、企業と学生の相性を測る時間も短くなった。さまざまな方法で相互理解を深めなければ成功しない」と指摘する。【水戸健一、今村茜】

    キーワード「経団連の指針」

     経団連は、加盟する大手企業など約1400社を対象にした指針で、会社説明会など採用活動の解禁を3月1日、面接など選考の解禁を6月1日、正式な内定解禁を10月1日と定めている。順守を求める「紳士協定」で、罰則規定はない。

     2000年代には、大学3年生の秋から会社説明会を始めるなど就職活動が長期化。学生が学業に専念できない懸念が広がったため、短期化する目的で日程を後ろ倒しし、17年卒から現在の日程となった。

     リクルートキャリアの調べでは、選考解禁前の5月1日時点で大学生の就職内定率は42・7%。経団連非加盟の外資系や中小企業が早くから内定を出すためで、指針の形骸化を指摘する声もある。

    優秀な人材確保へ 初任給アップで待遇改善アピール

     優秀な人材を取り込もうと、初任給をアップするなど待遇改善をアピールする動きも加速している。特にAI(人工知能)の普及などを背景に、理系人材の獲得競争が激化。就職情報大手マイナビの就職人気企業ランキングでは、今春に5%の賃上げを発表したソニーが理系学生の1位になった。製薬会社を志望する東京都内の理系大学院生(24)は「給料も企業選びの基準」と語る。

     金融とITを融合したフィンテックの進展などで人員削減が進む金融業界も、「優秀な人材の獲得が、10年後、20年後の社運を決める」(大手銀行広報)と必死だ。明治安田生命保険は2019年卒の総合職の一部の初任給を月5000円アップ。あおぞら銀行も19年卒の初任給を2万円引き上げた。

     トラック運転手の人手不足に苦しむ運送業でも、佐川急便が18年卒から初任給を1万~2万円引き上げている。

     新興企業ではメルカリ(東京都港区)が、内定中の学外活動などに応じて初任給を加算する制度を18年卒から始めるなど、待遇アップの方法はさまざまだ。就職活動のために上京した岡山県の女子大学生(21)は「給料が高いのは単純にうれしい」と歓迎していた。【今村茜、藤渕志保】

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