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イタリア

ポピュリズム政権誕生 EU結束乱す恐れも

イタリアの大統領府で記者会見するコンテ氏=ローマで5月31日、ロイター

 【パリ賀有勇】イタリアのマッタレッラ大統領は5月31日、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」と右派政党「同盟」の連立政権樹立を認めた。首相指名を受けた法学者のジュセッペ・コンテ氏(53)と閣僚らは1日午後(日本時間1日深夜)、宣誓式に臨んだ。ユーロ圏第3の経済大国で、欧州連合(EU)に懐疑的なポピュリズム政権が誕生したことは、排外主義に直面するEUの結束を揺さぶり、世界経済のリスク要因にもなりそうだ。

     コンテ氏は今月8、9日にカナダで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)で外交デビューする。

     コンテ内閣の閣僚は「五つ星」9人、「同盟」8人、非政治家2人の計19人。失業者らへの最低所得保障を主張する「五つ星」のディマイオ代表(31)が経済発展・労働相、移民排斥を訴える「同盟」のサルビーニ書記長(45)が移民問題を扱う内相として入閣し、共に副首相を兼任する。

     両党は3月の総選挙後から連立協議を開始。5月18日に連立でいったん合意したが、マッタレッラ大統領が27日、EU懐疑派の経済学者を起用する閣僚の人選を拒否しコンテ氏は組閣を一度は断念した。31日に両党が経済相候補を代えることで合意しコンテ氏を首相とする連立政権への道筋が再び開かれた。

     一方で、政治姿勢の違いから連立が早期に瓦解(がかい)する可能性も指摘されている。EUへの姿勢も、ディマイオ氏は総選挙で表だったEU批判を控えたが、サルビーニ氏は移民政策などで激しいEU批判を展開するなど濃淡がある。

     政策でも、「五つ星」は失業者らへの月780ユーロ(約10万円)の最低所得保障など「ばらまき型」の経済刺激策を重視。一方で、「同盟」は、違法移民の強制送還の強化や、難民が域内で最初に到着した国で保護申請することを義務づけたEUのダブリン規則の見直しを強く求めるなど、力点が大きく異なる。

     イタリアの政府債務残高の国内総生産(GDP)比は約130%で、EUが求める60%以内という共通通貨「ユーロ」圏の基準からはほど遠い。財源確保もおぼつかないなか、どこまで「一枚岩」の結束を維持できるかは不明だ。

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