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全国高校文化祭

「SNS言葉」に警鐘 津商高・鵜飼さん

全国高校文化祭の弁論部門に三重県代表として出場する鵜飼初笑さん=津商業高校で2018年5月29日、谷口豪撮影

 三重県立津商業高校コンピューター部は、論理的思考を養うために4年前から弁論に力を入れている。同校2年で部に所属する鵜飼初笑さん(16)は8月7、8日に長野県東御市である「第42回全国高校文化祭」(文化庁など主催)の弁論部門に、県代表の1人として出場する。5月20日に津市であった県予選で最優秀賞を受賞し、代表に選ばれた。「美しい言葉を使いましょう」と題し、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を中心とした「若者言葉」に警鐘を鳴らす。【谷口豪】

     鵜飼さんが「言葉」に興味を持ち始めたきっかけは、小さい時から母親が欠かさず行う絵本の読み聞かせだった。「母は自分自身が本を読む習慣がなかったようで、子どもには読書の習慣をつけて世界を広げてほしかったようです」。寝る前だけでなく、居間などでも時間を見つけては読み聞かせてくれた。

     母親の願い通り、鵜飼さんは本が好きになった。居間の本棚や勉強部屋、物置などに並ぶ小説、新書などジャンルを問わず読みあさった。自宅にある本300冊以上は全て読み終えた。自然と速読も身につき、中学に進学したころは1日3冊の本を借りては読み終え、翌日には新たな3冊を借りた。「頭の中で場面を想像できるのは、言葉が持つ大きな力だと思う」

     高校進学当初は会話の力が低下するのを懸念し、スマートフォンを持たなかったが、通学時の家族との連絡手段のために今年から持った。

     持ち始めて違和感のある出来事があった。「教科書貸してね」。友人にメッセージを送ると返信は「り」の一文字。意味が分からず調べると、SNS上で使われている「了解」の意味だと分かった。話を合わせるために受け流したが、胸の内はスッキリしない。「これで本当に思いが伝わるのか」と感じた。

     そんな時、部の顧問から弁論大会の県予選に出場しないかと声をかけられた。言葉が持つ温かみを同じ高校生に伝えたい--。自身の体験した一文字返信を題材とした。

     予選会では「昔の人はモノを褒める言葉でも『すてき』『奇麗』『華麗』など、その時の気持ちをいかに相手に伝えられるかを考え、美しい言葉が大人から子供へと受け継がれてきたのではないでしょうか」と訴えた。最後は「人に自分の気持ちをしっかりと伝えて。美しい日本の言葉がこの先も残っていくように」と呼び掛けて締めくくった。

     「日常ではきれいな言葉を使えても、SNSで使う言葉にむしばまれるかもしれない。良い言葉は使わないともったいない」。思いを届けるため全国大会でも言葉を尽くす。


     うかい・はつえ 津商業高校入学後、国家資格「ITパスポート」の取得を目指しながら、毎日4冊の本を読んでいる。特技は「速読」。新書1冊を45分で読み終える。

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