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オストルンド監督に聞く映画「ザ・スクエア」

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「ザ・スクエア 思いやりの聖域」のリューベン・オストルンド監督=東京都新宿区で、小林祥晃撮影
「ザ・スクエア 思いやりの聖域」のリューベン・オストルンド監督=東京都新宿区で、小林祥晃撮影

昨年のカンヌ映画祭でパルムドール受賞

 是枝裕和監督の「万引き家族」が第71回カンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」を受賞したことが話題になっているが、昨年のカンヌでパルムドールを受賞した「ザ・スクエア 思いやりの聖域」が、全国で順次公開されている。偽善的な男が主人公の風刺ドラマだが、次第に観客の偽善も見透かされたような気持ちになる、挑戦的で実験的な映画でもある。来日したリューベン・オストルンド監督に、どんな狙いでこの映画を作ったのか、現代社会をどう見ているのかを聞いた。

 主人公クリスティアンは、スウェーデンの美術館の学芸員。人当たりはいいが、口先で理想主義を唱えながら、いざ問題が起こると保身や利己主義に陥ってしまう人物だ。彼は「思いやり」や「信頼」をテーマにした実験的アートを提案するが、これが思わぬ事態を招き、追い詰められていく。

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