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ウエアラブル

着る端末、人に動物に 心拍や体温データ化

心拍を計測するフィルム状導電素材「COCOMI」を貼り付けた肌着=東洋紡提供
乾き具合を感知し自動で衣服に水を流す「ウシブル」を着た乳牛=グンゼ提供

 身につける情報端末、ウエアラブル製品が従来の腕時計型や眼鏡型から「衣服型」に進化している。大手繊維メーカー各社が開発を競っており、消防服などのほか、競走馬や乳牛向けの意外な分野にも浸透しつつある。【岡奈津希】

     東洋紡が2015年に開発した厚さ0・3ミリのフィルム状導電素材「COCOMI(ここみ)」は、心臓の電気信号を検知し、服などに貼ると着るだけで心拍が計測できる。16年には競走馬向けに実用化。フィルムを貼った腹帯カバーを馬に巻いて心拍を確認できるようにし、従来は人間の勘に頼ってきた調教のデータ化を実現した。

     現在は、この技術を居眠り運転の検知システムに応用しようと実証実験が進んでいる。COCOMIを貼った肌着を着用し、眠気で心拍が変化すると警報が作動し居眠り運転を防ぐという仕組みだ。さらに高齢者ら向けに、介護現場への応用も見据える。

     帝人が昨秋に開発したのは、防護服を重ね着する消防隊員の熱中症を防ごうと温度センサーを内蔵した「スマート消防服」だ。センサーが服内側の温度を計測し体の深部の体温を予測。熱中症の危険性が高まると本人と管理者に警報を出す。帝人は消防服の国内シェアの7割を占め、得意とする難燃性に優れた繊維や樹脂を使用。現在、実証実験が進められ、年内には現場で使われる見通しだ。

     乳牛向けという奇抜なアイデアを打ち出したのがグンゼ。本格販売を始めた「ウシブル」は、乳牛が夏の暑さによるストレスで乳量が落ちないよう冷感素材を使った服に水を流し気化熱で体を冷やす。編み込まれた導電性繊維が乾き具合を検知しチューブから適量を給水できるのが特徴。実証実験で体表面の温度を約5度下げる効果が得られた。価格は1枚9000円から。全国6戸の酪農家での活用が決まっている。

     ウエアラブル端末は、15年に発売された米アップルの「アップルウオッチ」で人気に火がつき、さまざまな業種の企業が参入。近年は台頭する新興国企業との差別化のため、高い機能や性能を持つ商品の開発が進んでいる。「着るウエアラブル」は、その目玉として成長が期待されている。

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