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米本空襲

事実知って 八千代・東京成徳大生ら高齢者に聞き取り 千葉の戦争展でパネル展示 /千葉

 太平洋戦争中に八千代市米本の空襲で死亡した11人の被災状況について、同市の東京成徳大千葉キャンパスの学生たちが昨年12月から地域の高齢者らを訪ね歩いて調べた。当時の詳しい状況などが分かり、13日に千葉市内で始まる「千葉市平和のための戦争展 ピースフェア2018in千葉」でパネル展示する。【宮本翔平】

     調査したのは同大人文学部日本伝統文化学科2~4年の男女6人でつくる「空襲研究会」。研究会は2016年春、授業の一環で東京大空襲に関する企画展を開くために結成した。この企画展では空襲体験者3人の証言や関係資料を並べ、同大のほか、依頼を受けた船橋、佐倉両市でも開催された。昨年8月には研究会メンバーが「東京大空襲・戦災資料センター」(東京都江東区)で戦争体験を継承する難しさや重要性について講演した。

     昨年秋ごろ、新たな企画展を検討した学生たちは資料やインターネットで調べ、八千代市米本であった「米本空襲」に着目。研究会リーダーの4年、田村和大さん(21)は「米本空襲については何も知らなかった。通学している地域の空襲なので知りたいと思った」と振り返る。

     米本空襲は、市が1987年に発行した「市民の戦争体験記録集 あの日から」に詳しい。記録集によると、1945年2月19日午後1時20分ごろ、米軍のB29爆撃機9機が、農村だった米本地域の1キロ四方に250キロ爆弾70~90発を投下し、死者11人、重軽傷者10人以上の被害が出た。

     メンバーは市立郷土博物館に問い合わせたり、図書館で資料を探したりして空襲について調べた。聞き取りや米軍の記録などから、現在の東京都武蔵野市にあった「中島飛行機武蔵製作所」を標的としたB29が荒天で引き返す際に爆撃したとみられることが分かった。

     メンバーを指導する同大の小薗崇明助教(歴史学)は「帰投までの燃料維持のために爆弾を投下するなら、誰もいない場所に落とせばいい。わざわざ人が暮らす農村に落としたことは、空襲が当初から、軍需工場などを標的とした戦略爆撃だけでなく、無差別爆撃の要素もあったということだろう」と話す。

     昨年12月からは、地域の高齢者を訪ね歩き、米本空襲の体験者6人以上にインタビュー。その中で空襲による死者11人の被災状況をできる限り聞き取った。展示では米本空襲の詳細を説明し、女性3人の証言に加え、死者11人の被災状況を記した地図を並べる。

     米本地区のあった旧阿蘇村は当時約600世帯。副リーダーの4年、渋谷紗那さん(21)は「東京大空襲などと比較したら、小さな空襲かもしれないけれど、11人も亡くなったという事実は大きいと思う」と話した。田村さんは「できる限り多くの人に米本空襲について知ってほしい」と来場を呼びかけている。


    「きぼーる」で13日から

     「千葉市平和のための戦争展 ピースフェア2018in千葉」(毎日新聞千葉支局など後援)は13~17日、千葉市中央区の「きぼーる」で開かれる。入場無料。

     「ちば・戦争体験を伝える会」と「千葉市空襲と戦争を語る会」主催で5回目。戦争体験を伝える紙芝居や同市の空襲に関する証言をパネル展示する。日中戦争中の旧日本軍による中国・重慶市への爆撃を題材とした絵画や資料なども並べる。

     16日午後1時10分からは、戦争体験者の証言と若者の感想をまとめた本「1945←2015 若者から若者への手紙」の著者、室田元美さんと北川直実さんらによるトークも。

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