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シラスウナギ不漁

ウナギ高騰、打開なるか 日韓台協議へ

シラスウナギの取引価格の推移

7、8の両日、非公式協議を都内で 中国が欠席

 ウナギが高値となっている。今漁期は稚魚のシラスウナギが不漁で取引価格が上昇しているのに加え、来年以降の品薄懸念も強まり成魚を買いだめする動きも広がっているからだ。7、8の両日には、養殖に使う稚魚の年間上限量を決める周辺国・地域との非公式協議があり、日本は資源保護を強化する方向で議論をリードしたい考えだ。【加藤明子】

     「ウナギの仕入れ値が高く、確保に苦労した。今年は特売を縮小せざるを得ないかもしれない」。東京都練馬区などが地盤のスーパー「アキダイ」の秋葉弘道社長は7月20日と8月1日の土用の丑(うし)の日を前に渋い表情だ。在庫が尽きたら、追加発注ができるかが不安だという。

     ウナギ養殖生産者でつくる日本養鰻漁業協同組合連合会の聞き取り調査によると、今年3月中旬以降の成魚の取引価格は1キロ(標準サイズ=5匹)当たり5300円と過去最高水準だ。同連合会では3月にウナギの問屋や専門店に「今年はサイズを大きくして出荷するので、例年なら1匹で1人前のうな重にするところを今年は1匹で2人前にしてほしい」と異例の要請をした。標準サイズは1匹約200グラムだが、今年は時間をかけて約350グラムまで大きく育て、“資源”を有効活用するという苦肉の策。品薄だけに、おおむね了承を得たという。

     シラスウナギ漁は11月から翌年4月にかけて行われる。今漁期は1月までの漁獲量が前年同期の13%と極度の不漁。2月以降は持ち直したものの、最終的には前期比29%減の約14トンだった。漁期前半が不漁だったため、シラスウナギや成魚を急いで確保する動きが強まり、取引価格は高止まりしている。

     水産庁などによると、2000年代前半には1キロ当たり20万円前後が相場だったシラスウナギの取引価格は、近年では100万~200万円台。輸入を含むウナギの国内供給量は00年の16万トンをピークに減少し近年は3万~5万トンにとどまる。

     日本や韓国、台湾は7、8の両日、ウナギの資源管理に関する非公式協議を東京都内で開き、養殖に使う稚魚の年間上限量について話し合う方針。来年5~6月には、ワシントン条約締約国会議が開催され、ウナギなどの資源保護が議論される可能性がある。水産庁はワシントン条約による国際取引制限などを回避するため、今回の非公式協議で資源保護を強化する方向で議論を主導したい考えだ。ただ、規制強化に消極的な中国が今回は欠席するため、どこまで実効性のある対策を打ち出せるかは見通せない。

    ウナギの養殖

     ウナギは完全養殖の技術が確立されておらず、国内で取ったり、輸入したりした稚魚「シラスウナギ」を育てる必要がある。養殖池に入れられたシラスウナギは半年から1年半ほど育てた上で出荷される。価格の高騰を受け、密漁や密輸も行われているとされる。一方、天然ウナギの漁獲量は年々減少し、2015年は国内流通量の0.001%にとどまる。

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