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大学野球

全日本選手権 亡き友へ誓う全国制覇 天理大野球部、ベンチに「背番号5」

天理大の練習グラウンドのベンチに掲げられた福丸和起さんのユニホーム=奈良市で、石川裕士撮影

 東京で11日開幕の全日本大学野球選手権に出場する天理大は、今年1月に病死した部員のユニホームをベンチに持ち込む。選手たちは元チームメートへの思いを胸に、初の全国制覇を目指している。【石川裕士】

     天理大は先月20日、大阪・南港中央野球場であった阪神大学野球春季リーグの最終戦で関西外国語大に勝ち、3季連続18回目の優勝と2年連続6回目の全日本大学選手権出場を決めた。球場で胴上げされる藤原忠理監督(52)は、背番号5のユニホームを胸の上で広げて宙を舞った。今年1月13日に白血病で亡くなった当時2年生の控えの三塁手、福丸和起さん(当時19歳)が着ていたものだった。

     福丸さんは奈良・天理高3年時に春夏の甲子園に控え捕手としてベンチ入り。169センチと小柄ながらガッツあふれるプレーが持ち味で、練習で人一倍声を出すムードメーカーだった。大学では三塁手に転向し、慣れない守備を克服しようと、毎日の全体練習後にノックを2時間近く受けていた。藤原監督は「いつも一番早く練習に来て、最後にグラウンドを出る選手だった」と振り返る。

     そんな努力家が病に倒れた。昨年7月に体のだるさを訴え、白血病と診断されて翌月入院。見舞いに訪れた藤原監督に「必ずグラウンドに戻ります」と訴えたという。チームメートは昨年11月から福丸さんのユニホームを練習グラウンドのベンチに飾り、回復を祈ったが、願いは届かなかった。

     天理大は今季、「福丸を全国に連れていく」を合言葉に戦った。春季リーグのパンフレットの部員名簿に福丸さんの名前を残し、試合のベンチに彼のユニホームを掲げた。対戦した全5校から勝ち点を挙げる完全優勝(10勝2敗)を遂げ、主将の荻野翔大郎内野手(4年・社)は「チームは個々の能力が高い半面、各自が自分の結果だけを求める可能性もあった。福丸への思いがチームを一つにした」と説明する。

     天理大は11日の1回戦(東京ドーム)で関西六大学リーグ優勝の大阪商業大と対戦する。福丸さんの親友で、今季から背番号5を背負う早田宏遥外野手(3年・日高中津)は「今度は福丸を全国の頂点に連れていく」と誓っている。

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