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武藤芳照(むとう・よしてる)さん(67)
整形外科の診察室で、ひざや腰の痛みを訴える俳優に聞いた。「ストレッチや筋トレはしていますか」。答えは「何のことですか?」。交響楽団のバイオリニストに同じ質問をすると、「芸術家ですから(しません)」。
「舞台に立つ人はトップアスリート同様に体を酷使しているのに、メンテナンスをしていない。太鼓を演奏し続ければ、プロ野球の捕手のような血管・神経障害が起きる。ヒップホップダンサーは骨盤疲労骨折を起こしやすい。体系化した学問が必要だと考えた」
ロサンゼルス五輪(1984年)から3大会にわたり水泳のチームドクターを務め、スポーツ医学の実践の基礎を築いた。高齢者の転倒予防に向け、日本転倒予防学会を設立。自ら考案した「舞台医学」の取り組みは新たな挑戦だ。
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