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◆反原発朗読劇「線量計が鳴る」で行脚
戦争同様、戦犯いる
東京・西新宿。ビルの壁に囲まれた交差点を人と車が行き交う。
「ふと、荒野をさまよっている気分になるんですよ。こうして雑踏を歩いていてもね」。俳優の中村敦夫さん(78)は歩みを止め、虚空を見詰めた。2年前、俗世のしがらみを断つために在家のまま出家し、僧籍に入った。言葉が求道的な色彩を帯びる。
「今、100年後のことを考えていたんです。ここにいる人たちは、もう誰も生きてはいないなって。同じように、東京電力福島第1原発事故を終わったことにしたがっている人たちも、やがてはいなくなる。ただし原発問題は、現状のままだと100年たっても解決していないでしょうね」
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