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JASRAC会長 創作者を応援する社会を 再任のいで「詞は心血を注いだもの」

 「北国の春」をはじめ人情味あふれる歌で知られる作詞家のいではく(76)が、日本音楽著作権協会(JASRAC)の会長に再任された。音楽教室が使う楽曲の著作権使用料の徴収や、外国映画の上映使用料の見直しなど、近年のJASRACの取り組みに、世間の反発も強い。逆風の中、協会の「顔」として2期目に入ったいでは「著作権はクリエーターにとってご飯の種。生活のためのもっとも基本的なものです」と訴える。

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     中学、高校時代から、春日八郎の「お富さん」や橋幸夫の「潮来笠」に魅了され、歌謡曲の世界にのめり込んでいった。社会人となり、仲間と会社を起こし英語学習用のカセットテープを作っていた時、偶然、遠藤実と知り合った。売れ行きが悪くなっていた会社を畳み、遠藤の秘書となったのは29歳のころ。身の回りの世話や車の運転、スケジュール管理をしながら、大作曲家の手もとに届く星野哲郎らの詞を見て勉強する毎日だった。

     「下積み時代は厳しいですよ。私はたまたま遠藤先生のマネジメントをしていたから基礎的な生活はできましたが、仮にCDが一枚、二枚出ても、サラリーマンとか他に仕事をしないとやっていけません」。作詞家として自身がようやく「ご飯を食べていける」と感じたのは、弟子入りから5年後。杉良太郎が歌った「すきま風」がヒットしてからだった。

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     そんな体験があるからこそ、著作権料が入るありがたさを肌で知る。「お金を入れてくれるというのは、支援をしてくれるということ。もし、ご飯が食べられなければ、誰も作詞家にも作曲家にもならず、歌もなくなってしまいます。みんなが音楽をエンジョイできる社会を作りたいのならば、世の中が創作者に対し、ある程度、尊敬する心を持って、その人たちが育っていくように応援していかなければいけません」と力説する。

     「頭をかきかきしながら歌ができると思っている人もいるかもしれませんが、心血を注いで詞を作っています」との自負がある。だから、音楽教室からの著作権使用料の徴収をめぐる反発には、「音楽を仕入れ、そこに教えるという技術が加わって、ひとつの利益が生じているのに、なぜ仕入れにお金を払わないのでしょうか」と首をひねる。

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     「いただいたものは、協会の運営手数料を除き、権利者の方たちに分配しています。それが、なかなか伝わらない悩みはありますが、苦労して作った作品に対して、チャリンと音がする程度のお金は払ってくださいとお願いしていきたい」【広瀬登】

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