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火論

社会部、ワシントン・エルサレム特派員などを歴任した大治朋子専門記者によるコラム。

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もう一つの「終戦」=玉木研二

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 米朝首脳会談の焦点の一つが朝鮮戦争終結を宣するかである。日本の針路を方向づけたともいえる戦争。その始末、人ごとではない。

 1950年6月25日に始まる戦争は、当初南下の北朝鮮軍が圧倒、米軍が主力の国連軍が韓国軍を支えて押し返すと中国義勇軍が参戦、消耗戦で多くの民衆の犠牲と家族離散を生んだ。53年7月休戦。北朝鮮の背後にあったソ連とアメリカの代理戦争と目され、東西冷戦構造が固まる。

 この戦争が日本に与えた影響は戦時物資供給の特需景気にとどまらない。日本から米軍が戦場に送られ、穴を埋めるように警察予備隊が登場、後年自衛隊になる。一方、レッドパージ(赤狩り)が進み、共産党員やその同調者と目された人々が職を追われた。その傷は深い。

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