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社説

新潟知事に与党系・花角氏 今後も原発に慎重姿勢を

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 与野党の対決が注目された新潟県知事選は自民、公明両党が支持する官僚出身の花角英世(はなずみひでよ)氏が勝利した。

 仮に花角氏が敗北すれば、今秋の自民党総裁選で3選を狙う安倍晋三首相の戦略に黄信号がともると言われてきただけに、政権側は胸をなでおろしているようだ。

 ただし焦点の東京電力柏崎刈羽原発の再稼働について、花角氏が慎重な姿勢を示したことで、この問題は大きな争点とはならなかった。これが結果的に花角氏に有利に働いた面もある。花角氏は就任後も公約通りの姿勢を貫くべきである。

 一昨年の参院選以来、与党は新潟で劣勢が続いてきた。今回、勝ったのは自公両党が組織力をフル稼働させたのが大きな要因だろう。一方で副知事経験者でもある花角氏は「県民党」をアピール。前知事が女性問題で辞任した後だけに、安定感を求めた県民も多かったと思われる。

 対する立憲民主、国民民主、共産など野党5党は元県議を推薦し、幹部らが続々と新潟入りして安倍政権批判を続けたが、届かなかった。

 森友、加計学園問題等々により安倍内閣の支持率が低迷しているにもかかわらず、野党各党の支持率も一向に伸びない。立憲をはじめ地方組織が弱いという長年の課題も解消されないままだ。ムード優先で「国政直結型」を目指す選挙戦の限界も示したと言えるだろう。

 この結果、会期末を控えた国会は与党ペースになりそうだ。だが現状では安倍内閣への信頼が回復したとは言えない。カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案など、知事選で勝利したからといって強行採決に突き進むのは許されない。

 花角氏の勝利で東電や自民党には柏崎刈羽原発再稼働への期待もあるようだ。しかし選挙戦では野党候補と同様、花角氏も前知事の路線継承を表明。福島第1原発事故の原因や事故時の安全な避難方法など県独自の検証が終わらなければ再稼働の議論はしないと公約した。

 これまでも独自検証で明らかになった点がある。避難計画は原子力規制委員会の安全審査の対象外で、住民の不安は根強い。これを踏まえれば県の検証には大きな意義がある。

 花角氏には検証作業に真剣に取り組んでもらいたい。

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