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閉ざされた扉・袴田事件52年

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閉ざされた扉・袴田事件52年

/中 最新科学、司法も適応を

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自身の冤罪事件について語る陳龍綺さん。Tシャツには「自由人」の文字が=台湾で4月、石山絵歩撮影
自身の冤罪事件について語る陳龍綺さん。Tシャツには「自由人」の文字が=台湾で4月、石山絵歩撮影

 「(弁護側鑑定を検証した専門家に対し)同じ器具を使って再現実験をしなかった理由は?」(弁護士)

 「(弁護側鑑定の専門家に対し)絶対に正しい型が出るように鑑定したのか?」(検事)

 昨年9月の東京高裁。静岡地裁が袴田巌元被告(82)の再審開始を決める“根拠”となった弁護側DNA型鑑定を巡る非公開の証人尋問があり、弁護側と検察側は自らの主張に沿わない専門家をそれぞれ厳しく追及した。高裁は11日の決定で、弁護側鑑定の信用性を疑問視し、袴田さんの再審開始を覆した。

 科学の領域である鑑定の正否を裁判所が判断することについて、反発する専門家は少なくない。自らの鑑定手法や見解を裁かれたくないと、司法への協力を尻込みする学者もいる。「法と科学」を研究する渡辺千原・立命館大教授(法社会学)は「科学と司法には共通言語がない。裁判官が判断しやすいよう、法廷で科学者同士が対立するのではなくて別の科学者も含めて話し合い、客観的な結論を出せる仕組みが必要だ」と話す。

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