メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

18歳成人

未来描いて 「すごろく」でリスク教育 改正民法成立 22年4月施行

「人生すごろく」を作らせる独自の消費者教育に取り組んでいる仲田郁子教諭=千葉県流山市の県立流山おおたかの森高校で2018年6月12日、和田武士撮影

 成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法は13日、参院本会議で自民、公明、維新などの賛成多数により可決、成立した。明治時代に満20歳とされた成人の定義が約140年ぶりに見直される。施行は2022年4月1日。

     引き下げにより、18歳からローン契約などができる一方、親の同意のない契約行為を取り消せる「未成年者取り消し権」は18歳から行使できなくなり、若年層の消費者被害拡大も懸念される。また、多くの自治体が1月に開催している成人式は、受験シーズンと重なることなどから時期やあり方も議論になっている。日本弁護士連合会は「引き下げに伴う弊害が現実化しないような実効性のある施策を速やかに実現するなど十分な環境整備を求める」との会長声明を出した。

     一方、少年法の適用年齢(現行20歳未満)については、法制審議会で議論が続いている。【和田武士】

     「18歳成人」には、少子高齢化を背景として若者の積極的な社会参加を促す狙いがある。だが、国会審議では高校生を含む若年層の消費者被害拡大を懸念する声が相次いだ。学校現場で消費者教育を充実させていく動きが加速しそうだ。

     「契約やクーリングオフといった言葉だけ教えてもテストが終われば忘れてしまう。買い物は社会的行動で、お金を使うことは生きることだという視点で伝えなければ」。千葉県流山市の県立流山おおたかの森高校の家庭科教諭、仲田郁子さん(59)は強調する。10年近く家庭科の中の「生活設計」の指導に力を入れている。

     授業内容はこうだ。まず、生徒たちに「人生すごろく」を作らせる。体裁は自由だが、スタートは「高校卒業」、ゴールは「80歳」で、リスクと備えを入れるのが条件。生徒たちが挙げるリスクは病気やケガ、災害、リストラなどさまざまだが、備えでは預貯金や保険のほか、「友達を作る」「親に助けてもらう」など未熟さをうかがわせるものもある。

     仲田さんは「リスクを乗り越えて生きていくのが人生」と説き、その後、社会保障やお金の話に移る。そこでも生徒たちに、家計のシミュレーションをさせるなど、イメージをつかみやすいようにしている。

     授業を受けた3年の女子生徒(17)は「今までほしいと思った物は買っていたけど、よく考えないとだめだとわかった」と話した。

     18歳成人について、仲田さんは「学校教育がさらに重要になる」と言う。「これまでは『卒業したらこういう世界があるよ』と教えてきたが、成人年齢引き下げで3年生がその対象年齢になる。自分の問題として考えさせるいいチャンスかもしれない」

    関連記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 殺人 「闇ウェブ」専門家刺され死亡 福岡繁華街、男出頭
    2. 沖縄慰霊の日 平和の詩「生きる」全文
    3. 東京湾 クジラ目撃情報 ゲートブリッジや葛西海浜公園で
    4. サッカー日本代表 不安定な川島 西野監督も苦言
    5. クジラ 東京湾で目撃9件 海ほたる沖で何度もジャンプ

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]