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21世紀フォックス

コムキャストとディズニーが買収合戦

 【ワシントン清水憲司】米通信大手コムキャストは13日、米メディア大手「21世紀フォックス」に対し、映画スタジオなど一部事業の買収を提案したと発表した。フォックスは昨年12月、米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニーへの売却で合意しており、コムキャスト対ディズニーの買収合戦になった。米通信・メディア業界は、映画・動画配信で台頭するネット企業に対抗するため合従連衡の動きが強まっている。

     発表によると、コムキャストはフォックスに1株あたり現金35ドルを支払うことを提案した。買収総額は約650億ドル(約7.1兆円)。ディズニーの提案を金額で19%上回るという。ディズニーは買収条件の引き上げを含め対応策を検討するとみられる。

     フォックスは「メディア王」ルパート・マードック氏が率いてきた。ニュース部門などは引き続き傘下にとどまるが、映画スタジオ「20世紀フォックス」や雑誌・番組制作「ナショナルジオグラフィック」のほか、保有する動画配信サービスの「Hulu(フールー)」の株式をディズニーに売却することで合意した。

     一方、コムキャストはケーブルテレビ事業やNBCテレビ、映画大手ユニバーサル・スタジオを傘下に持ち、既に通信・メディアグループを築いている。

     買収合戦の背景にあるのは、業界をめぐる地殻変動だ。ネットフリックスやアマゾン・コム、グーグル傘下のユーチューブが動画配信で台頭し、既存企業は視聴者を奪われ、ケーブルテレビ加入者や広告収入の減少に苦しんでいる。コムキャストもディズニーも、フォックス事業の買収でコンテンツを一段と充実させ、動画配信にも力を入れて状況の打開を狙う。

     また、米通信大手AT&Tによるメディア大手タイム・ワーナーの買収について、連邦地裁が12日、独占禁止法上、問題がないとして買収を承認したこともコムキャストの背中を押したとみられる。

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