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Interview

近藤亜香 新時代の「アリス」 バレエ・ブノワ賞にノミネート

ブノワ賞発表を前に、モスクワ・ボリショイ劇場前で記念撮影をする近藤亜香=本人提供

 バレエ界最高峰の年度賞「ブノワ賞」の女性ダンサー部門にノミネートされ、6日、モスクワ・ボリショイ劇場の舞台に立った。受賞には至らなかったが、候補6人に入ることがすなわち「世界屈指」のお墨付きだ。第一報への反応は「誰かが仕掛けた『ドッキリ』?」だったという。候補の中には露ボリショイ・バレエの名花で、長年憧れているスベトラーナ・ザハロワの名も。「それを見て、少しですが自分をほめたくなりました。とうとう私もここまで来たかと」。名古屋市出身の近藤亜香(あこ)。オーストラリア・バレエが誇るプリンシパル(最高位)だ。

     豪シドニーのオペラハウスも世界遺産だが、ボリショイは別格のひのき舞台。巨大さと豪華さに圧倒されたと話す。「その空間に、世界のスターダンサーが集結している。『私は場違い?』とけおされそうでしたが、皆さんが優しく声を掛けてくださり、自信をもって本番に臨もうと思えました」

     広い舞台で「シンデレラ」の一場面を踊った。国際コンクール出場で奨学金を獲得し、豪州へ留学した近藤。以来こつこつと地歩を固めてきた10年がヒロインの身の上と重なったのか、「舞台に出た瞬間、感極まった」と振り返る。家族をはじめ、「努力することの大切さを教えてくださった」恩師・金澤志保への感謝の念が、押し寄せてきた。

      ■  ■

    昨年の横浜バレエフェスティバルでは「海賊」を踊った=写真家・松山悦子さん撮影

     ノミネートの対象は、クリストファー・ウィールドン作「不思議の国のアリス」の表題役。ウサギの穴からの落下など曲芸的な場面を体当たりで演じ、ファンタジーの世界を現出させた。一方で原作にはない恋愛要素も、純然たる古典の技術で表現しなければならない。全3幕の長丁場だが「アリスが舞台に出ていない時間は、トータルでも4分ほど」というギネス級の大役。「性格的にちょっと似ている天真らんまんさ」を生かして演じきった。27歳にして心技体が、充実の極みに達している。

     偶然にもこの舞台は、日豪の共同制作。11月には東京・初台で新国立劇場バレエ団が上演する。

      ■  ■

     今後の目標は? 「ブノワ賞候補の名に恥じないよう、私にしかできない踊りを追求したい。そして世界中の若い世代に向け、インスタグラムなどを通じて、バレエの素晴らしさや美しさを発信できれば」。ネット上でも存在感を発揮する、新時代のバレリーナだ。

     夏休みには毎年帰国する。7月21日、神奈川県民ホールでの合同公演「横浜バレエフェスティバル」で「パリの炎」を踊る予定。パートナーは夫のチェンウ・グオ。問い合わせは0570・015・415。【斉藤希史子】

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