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戦争、二度としないで 日本占領下のフィリピン生き抜いたヘレンさん 現地の「日常」描く回顧録 /千葉

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 旧日本軍が侵攻したフィリピンで少女期を過ごしたヘレン・メンドーサさん(92)の回顧録「戦争の思い出 日本占領下で生き抜いたフィリピン少女の物語」が4月下旬、出版された。戦争の残酷さを伝えつつ侵略者だった旧日本兵にも同情を寄せる内容。現地の市井の人々の体験記を日本語で読む機会は少なく、ヘレンさんは「戦争は二度と起こしてはいけないと、今の若い読者の人たちに知ってもらいたい」と話している。【加藤昌平】

 「先生から真珠湾が日本軍の爆撃機によって攻撃されたことを知らされた」。回顧録はヘレンさんが通う高校の授業風景から始まる。旧日本軍がフィリピンを爆撃、占領したころ、10代後半だった。

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