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社説

大阪府北部で震度6弱 大都市直下型の恐ろしさ

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 大都市直下型地震がいかに広範な影響を及ぼすかを改めて示した。

 大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震が起き、高槻市の女児ら4人が死亡、多数の負傷者が出た。大阪府での6弱の観測は初めて。

 会社員や学生が職場や学校に向かう時間帯だった。JRや私鉄など近畿一円の交通機関がストップし、通勤、通学の移動ができなくなった。

 ライフラインも混乱した。大阪府内を中心に最大約17万軒が停電した。高層のマンションやオフィスビルなどのエレベーターが停止し、閉じ込められた人が相次いだ。

 ガスの供給停止や断水が広い地域で起きている。帰宅に困ったり、食料品や日用品が必要になったりしている人もいる。

 都市機能に大きな支障を来すのが大都市震災である。関係機関は避難所の確保や生活物資の支援などに全力を挙げてもらいたい。

 犠牲になった女児は、市立小学校の倒壊したブロック塀の下敷きになった。通学路に設けられた塀沿いの安全通路帯を歩行中に被災したとみられるという。痛ましい限りだ。

 ブロック塀の設置基準は建築基準法施行令で定められている。塀の倒壊で多くの死者が出た宮城県沖地震後に改正され、規模に応じて鉄筋による補強などが義務づけられた。

 だが、安全が最優先される小学校の施設なのに高さなどの基準に適合していなかった。高槻市長は死亡事故について謝罪したが、法令違反が事故につながった可能性があり、行政責任が厳しく問われる。

 近畿は日本でも活断層が多い地域の一つだ。今回の地震は六甲山地から大阪北部に延びる「有馬-高槻断層帯」のごく近くで起きた。

 震源周辺には、大阪府内を南北に貫くように走る「上町断層帯」など複数の活断層が存在している。今回の地震の影響を受けて活動する可能性を指摘する専門家もおり、今後も警戒が欠かせない。

 東京を襲う首都直下地震は今後30年の発生確率が70%程度と予想されている。東日本大震災で東京は震度5強だったが、大混乱に陥った。

 一極集中が進んだ東京で今回と同じ規模の地震があれば被害は大阪をはるかに上回るだろう。対策の総点検が改めて必要だ。

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