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香川

うどんつゆ専門会社 「オーダーメード」も販売

全国でも珍しい、うどんつゆ専門会社を経営する京兼慎太郎さん=香川県琴平町で2018年3月27日午後2時44分、岩崎邦宏撮影

 全国でも珍しいうどんつゆの専門会社が香川県琴平町にある。「京兼醸造」は中華スープなどにも多角化していたが、「ほかにないビジネスを」と事業を絞り、オーダーメードのつゆを各地のうどん店に販売している。家業を継ぐ社長の京兼慎太郎さん(39)は担当したうどん店が廃業した苦い経験があり、近年は経営の支援にも力を入れている。【岩崎邦宏】

     京兼醸造は1919年に創業。しょうゆの製造・販売を手掛けてきたが、85年にうどんつゆ作りを始めた。京兼さんは大学卒業後、飲食業界で勤務。25歳の時に地元へ戻り、京兼醸造に入った。37歳で3代目の社長になった。

     「店なんかやるんじゃなかった」。8年前、顧客の若い夫婦に面と向かって言われた言葉が忘れられない。体に良いうどんを出したいと、懸命に働いていた二人。だが客足は伸びず、納品の度に笑顔が減った。やがて店を閉め、離婚した。ほかに夜逃げした人や一家離散した人もいた。

     当時は商品を売ることだけを考え、経営には口を挟まなかった。しかし、「希望に満ちあふれていた人がすさんだ表情になっていった。他店に勝てないと、意味がないのかもしれない」と京兼さん。自分のつゆは顧客の人生を預かっているのだと気付かされた。

     釜で煮込んだだしを1週間寝かせて作るつゆは、雑味になる不純物を完全に除く手の込みよう。個別に頼まれれば各地で材料を探し、店が納得してくれる品を追求する。

     かつて飲食店の管理職をした経験も生かし、店舗の設計や空間づくりをアドバイス。仕入れや商品開発も提案するようになった。つゆは国内外の400店以上に販売し、全国30店ほどの経営を支援している。

     つゆは大手量販店からも引き合いがあるが、一対一で店主と向き合いたいと考え断っている。「讃岐うどんの麺の質は全国トップ。トップレベルのつゆを作り、うどんで勝負しようとする人を手助けしたい」。そんな思いで釜に向き合う日々が続く。

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