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独立の果てに

南スーダンの内戦は4年半に及び、食糧不足で100万人の子供が重い栄養失調に陥る。国連の平和維持活動(PKO)でインフラ整備にあたった陸上自衛隊がジュバから撤収して1年余り。民族間の対立に終わりは見えず、幼い命を脅かし続けている。

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南スーダン難民報告/1 内戦による混乱、襲いかかる「飢餓」 草食べその日しのぐ

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栄養失調でやせ細るザンデ・エリアちゃん(中央)。テント内のベッドは暑くて寝ていられないため、日中は母(左)と病院の敷地内に敷いたゴザの上で過ごす=南スーダン・ジュバで2018年4月24日、小川昌宏撮影
栄養失調でやせ細るザンデ・エリアちゃん(中央)。テント内のベッドは暑くて寝ていられないため、日中は母(左)と病院の敷地内に敷いたゴザの上で過ごす=南スーダン・ジュバで2018年4月24日、小川昌宏撮影

 内戦による混乱で深刻な食料難にあえぐ南スーダン。首都ジュバの「アル・サバ子供病院」では、重い栄養失調に陥り、命の危険に直面する子供たちが手当てを受けていた。4月には135人が入院し、17人が亡くなったという。【稲垣衆史】

 ザンデ・エリアちゃん(5)は病棟の入り口にしゃがみ込み、診察を待っていた。母マリ・ケジさん(30)は怒りを抑えるように語った。「内戦で何も手に入らなくなった。なぜ罪のない子供が争いに巻き込まれなくてはならないの」

 夫は約4年前、村を襲撃した武装グループに殺された。近所の人々の洗濯を請け負い、生計を立てているが、1週間の収入は200スーダンポンド(約0・7米ドル)。食費を賄うことはできない。内戦で物価の上昇が止まらず、鶏1羽が2000スーダンポンド(約7米ドル)、主食のキャッサバ芋の葉1食分は50スーダンポンド(約0・2米ドル)が相場。マリさんは6人の子を産んだが、食事や薬を与えることができず、3人を栄養失…

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