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ストーリー

若者たちの半世紀(その1) 終わらぬ「渋谷暴動」

中村恒雄巡査の墓へと続く坂道を歩く兄の秀雄さん。墓前に広がる海は、秀雄さんら兄弟の子供の頃の遊び場だった=新潟県佐渡市で5月、竹内紀臣撮影

 島を渡る潮風にタンポポが揺れていた。新潟県佐渡市の西端、日本海に突き出した長手岬の緩やかな坂道を上った先に、新潟県警の中村恒雄巡査(当時21歳、殉職後に警部補へ昇任)の墓はあった。中村巡査は1971年11月、過激派が東京・渋谷を占拠しようとした「渋谷暴動事件」で暴徒化した学生に殺害された。「学生たちを憎む気持ちは年々薄れている気がしますが、彼らが事件をどう考えてきたのか、その心の軌跡を知りたいという思いは強くなっています」。中村巡査の兄、秀雄さん(74)はつぶやいた。

 尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」がヒットした71年は、過激化した学生が米軍の駐留を認めた沖縄返還協定への反対を訴え、警察と衝突を繰り返していた。「革命」を目指す学生と「治安維持」の使命を負った機動隊員。渋谷暴動で対峙(たいじ)したのは、ともに20代の若者たちだった。「二つの正義」が火花を散らした結果、中村巡査は命を落とし、無名の学生活動家だった中核派の大坂正明被告(68)=当時22歳=は殺人容…

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