メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

松原隆一郎・評 『二十一世紀民藝』=赤木明登・著

 (美術出版社・2592円)

 一九九四年、著者・赤木氏は修行歴五年で生活漆器「ぬりもの」を提唱してデビュー。豪華な光沢のイメージをくつがえす「暮らしで常用できる漆器」というコンセプトは鮮烈で、たちまち人気作家の地位を確立した。世紀が転換する頃からはシンプルかつ使いやすい手工芸を志す作家が続々登場、赤木氏はその旗手として「ムーブメント」に言葉を与えてきた。そんな当代きっての人気塗師(ぬし)が本書では柳宗悦(むねよし)の「民藝」に挑戦、二十一世紀における手工芸の美とは何かを追究している。

 柳宗悦の民藝にかかわる一連の著作は美にかんする評論ないし哲学だから、新解釈に当たり研究者ならば柳を論じた文献を網羅し、すべての説を検討するだろう。けれども赤木氏はそうしない。自身が実作者だからで、漆器にかんしみずから到達した「美しさ」を起点に柳宗悦の民藝論を理解していく。

この記事は有料記事です。

残り1148文字(全文1529文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 家族で登山中に行方不明の小6男児を無事発見 新潟・上越

  2. 周庭氏を逮捕 民主活動家、「雨傘運動」学生リーダー 国安法違反容疑で香港警察

  3. どうすれば安全安心 登山中のトラブル対処法 道迷ったら動き回らない

  4. 家族で登山の小6男児が行方不明 新潟・上越で下山途中

  5. 女性タレントがサーファー救助のお手柄 警察が感謝状 千葉・一宮海岸

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです