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神戸を拠点に実験的なパフォーマンスや鉄の廃材を使った作品を発表してきた現代美術家、榎忠(えのきちゅう)(73)の個展「MADE IN KOBE」が神戸市中央区のギャラリー島田で開催中だ。今年、開廊40周年を迎えた同ギャラリーの島田誠代表(75)が「ずっとあこがれの存在だった」と語る榎の代表シリーズを全館3室で展開している。
地下展示室の扉を開けると大砲の砲口と目が合う。床にはおびただしい数の使用済み薬きょうが積まれ、壁沿いに機関銃を模した鉄製オブジェが列をなす。いずれも人間を傷つける兵器でありながら、どこか美しく重厚な存在感を放つ。この両義性こそ榎作品の真骨頂であり、矛盾をはらむ人間存在を問いかける。1階の一室には、女装してバーの女主人にふんした「ローズ・チュウ」など1970年代のパフォーマンスの記録写真を展示。本…
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