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榎忠展

全館を占拠、世に問う「人間」 40周年、神戸・ギャラリー島田で

大砲や大量の使用済み薬きょうによる作品が展示された榎忠の個展会場=清水有香撮影

 神戸を拠点に実験的なパフォーマンスや鉄の廃材を使った作品を発表してきた現代美術家、榎忠(えのきちゅう)(73)の個展「MADE IN KOBE」が神戸市中央区のギャラリー島田で開催中だ。今年、開廊40周年を迎えた同ギャラリーの島田誠代表(75)が「ずっとあこがれの存在だった」と語る榎の代表シリーズを全館3室で展開している。

     地下展示室の扉を開けると大砲の砲口と目が合う。床にはおびただしい数の使用済み薬きょうが積まれ、壁沿いに機関銃を模した鉄製オブジェが列をなす。いずれも人間を傷つける兵器でありながら、どこか美しく重厚な存在感を放つ。この両義性こそ榎作品の真骨頂であり、矛盾をはらむ人間存在を問いかける。1階の一室には、女装してバーの女主人にふんした「ローズ・チュウ」など1970年代のパフォーマンスの記録写真を展示。本棚も用意され、アトリエさながら作品に関する資料が並ぶ。

     この老舗画廊での展示は意外にも初めてという榎。「僕が展覧会をするからには覚悟しといてやと(島田代表には)伝えた」と笑う。階段にも作品が並び、画廊空間は榎の手によって占拠されたかのようだ。今回、自らの提案で商業ギャラリーとしては珍しく入場料300円を課した。「鑑賞者もただ見るのではなく、共に展覧会を作り上げる当事者であってほしい」。これも展覧会のあり方を問う榎流の社会実験なのだ。

     7月2日まで。金曜休み。ギャラリー島田(078・262・8058)。【清水有香】

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